ギフトのあり方が変わってきている
今、質の高いモノやサービスがあふれたことで、ギフトのあり方が変わってきているように感じます。今回はそのギフトのあり方の変化について考えていきたいと思います。
モノやサービスの質で差別化ができなくなってきた時代

よく言われていることかと思いますが、現在はモノやサービスの質が高いのが当たり前になってきています。
どこの飲食店に行っても美味しいですし、どこの美容室に行ってもキレイにカットしてくれます。
マッサージ店なんかもどこに行っても似たようなサービスになるかと思います。
そうなってくると、”だれがやっているか”が重要になってきますよね。
実際、ぼくも同じ美容室に20年近く通い続けていますが、20年前は担当の美容師さんが”上手だったから”通っていたのですが、今はその”担当の美容師さんがいるから”通っています。
その美容師さんと話をしたりして、時間を共有するためにサービスを利用している感覚です。
それは”個人”に限らず”店”にも置き換えられるかと思います。
コンビニも以前は”味はセブンイレブン”ということが言われていて、実際にぼくもセブンイレブンばかりに行っていました。
ですが、今は他のローソンやファミマも同じように美味しいものが取り揃えられています。
各コンビニでの商品の質での差別化は以前ほどはできていないと思います。
それでもなぜかぼくはセブンイレブンに行っているんです。
みなさんも”行きつけのコンビニ”があるんではないでしょうか?
もちろん交通の便とか、どのポイントが貯まるかとかも関係しているかと思いますが、少しずつそのサービスを利用する理由が変わってきているんだと思うんですよね。
そしてそれはギフトにおいても同じことが言えるかと思います。
”なにをもらうか”から”だれからもらうか”

これまでギフトであれば”なにをもらうか”がとても重要だったかと思います。
ですが、モノやサービスがあふれ、それらの均質化が進んでいったとき、”なにをもらうか”ということ自体の価値が薄れてきています。
それよりも”だれからもらうか”の価値が高まってきていますよね。
「おー、こんなに良いのを送ってくれたんだー!」ということより「あー、ぼくのことを想って送ってくれたんだー」ということです。
そうなったとき、モノやサービスの価値で勝負するのでなく、相手の人と自分や自社がどんな関係性を築いているかが重要になってきます。
これはファンベースという考え方で説明されていますが、機能価値だけでなく、情緒価値や未来価値を付加価値として提供していくことが求められます。
”なにを作っている人・会社なのか”という視点から”なぜそれを作っているのか””それを通じてどんな未来を作ろうとしているのか”という視点。
同じ機能価値を提供していたとしても、情緒価値や未来価値は人や会社によって変わるかと思います。
そこに価値が出てきているんだと思います。
そう考えていくと、ギフトは”役に立つもの”から”意味のあるもの”に変わってきているのかもしれません。
先日、こんな動画を見つけました。
このLOVOTはまったく役に立つことはありませんが、一緒に暮らす人にとっては大きな意味をもつものですよね。
こういったものに価値が生まれてくる時代がこれからやってくるのかもしれませんね。
現場からは以上でーす
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